日本人のためのお話
はじめまして。私は韓国の医師です。
お会いできて嬉しいです。。
韓国の医療について知らせたくて文を書きます。
韓国と日本の医学交流に向けて翻訳した文です。よろしくお願いいたします。
知りたいことがありましたら、ぜひコメントください。お返事します。
한국인을 위한 글 (韓国人のためのお話)
이 글은 이전에 작성했던 글로 일본어로 재작업한 것 입니다.
이전에 한글로 작성했던 글은 아래 링크를 걸어두었습니다.
한국과 일본의 의학교류를 위해 번역한 글이며, 일본인이 아니시라면 보팅을 하지않으셔도 무방합니다.
https://mediteam.us/post/familydoctor/6
'私の血液に脂肪が?'(脂質異常症)シリーズ。 第6弾 私たちが食べている様々な種類の脂肪を知っていますか?
“コレステロール数値が高いですね。”
あなたは病院の健康検診でこのようなことを言われたり、このような結果表が職場に届いたことはないですか?
おそらく、コレステロールという言葉を初めて聞いたという方はほとんどいないと思いますが、実際に自分の血液中コレステロール値が高いとしたら、どうしたら良いか戸惑う方が多いと思います。
そこで、ご用意いたしました。 '私の血液に脂肪が?'(脂質異常症)シリーズです。
脂肪の種類についてどのくらいご存知ですか?
“これ、コレステロール0%だって。”
“普段ビタミンとオメガ3を飲んているよ。”
“この牛乳にはDHAが配合されているんだって。”
“トランス脂肪が悪いとは聞いたことあるけど・・・”
“植物性油に不飽和脂肪がたくさん入っているんだって。”
飽和脂肪、コレステロール、トランス脂肪、不飽和脂肪、DHA、EPA、リノレン酸、オメガ3、オレイン酸、
アルファ-リノレン酸・・・
脂肪の種類が多すぎて難しいですよね。
脂肪といえば、動物性と植物性しか知らない?植物性なら体に良い?
今日は、私たちが食べている様々な脂肪の分類について説明してみます。
大きく4つに分けることができます。
- トランス脂肪;必ず避ける。
- 飽和脂肪;調節して摂取する。
- コレステロール;調節して摂取する。
- 不飽和脂肪;他の脂肪の代わりに摂取する。
簡単に表で作ってみました。
この中で必ず避けなければならないのはトランス脂肪です。
米国FDAでは2018年から全面使用禁止を宣言しました。
飽和脂肪とコレステロールは私たちの体に必要ですが、調節しながら食べる必要があります。
不飽和脂肪は他の脂肪の替わりに食べることを推奨する脂肪です。 私たちがよく知っているオメガ3がここに分類されます。各種オリーブ油など良い油に多く含まれています。
不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。 多価不飽和脂肪酸はオメガ3とオメガ6に分けられて、一価不飽和脂肪酸はオメガ9と呼ばれています。
詳しくもう一度見てみましょう。
まず、トランス脂肪です。
1869年、フランスのナポレオン3世はこう言いました。
“庶民や軍隊のためにバターの代用品を作ったものに賞を与える。"
そして、フランスの化学者H.メージュ=ムリエによって初めてマーガリンが作られました。
液体の油に水素を分子に付加して固体化する方式でした。
ちなみに、大体に常温では飽和脂肪は固体、不飽和脂肪は液体です。マーガリンを作った本来の目的は、不飽和脂肪である液体の油を飽和脂肪に変えて固体にすることです。
ところで、この過程で、自然界にはほぼ存在しない変な形のトランス脂肪が作られるのです。
このようなトランス脂肪は油を長い時間使うと現れることがあり、天ぷら油のようなものは注意する必要があります。
最近はマーガリンやショートニングで飽和脂肪を残し、トランス脂肪は除去して「トランス脂肪0%」と表示した製品が出ていますが、
食品表示欄は特定の数値以下は0%と表示することが可能なため、実際に0%ではない可能性も考えられます。
こんなに議論も多く、問題も多いトランス脂肪。2015年に米国食品医薬品安全庁(FDA)では3年の猶予期間を与えてトランス脂肪を完全に禁止するようにしました。2018年には禁止となります。
[ニューヨークタイムズ、JUNE 16、2015 F.D.A. Sets 2018 Deadline to Rid Foods of Trans Fats. https://www.nytimes.com/2015/06/17/health/fda-gives-food-industry-three-years-eliminate-trans-fats.html?mcubz=3]
次は、 飽和脂肪です。
飽和脂肪は、私たちの体の構成要素であり、エネルギー源です。 トランス脂肪とは違って、一定量の摂取が必要です。 しかし、 飽和脂肪の過度な摂取は注意する必要があります。
ところが、問題は、飽和脂肪は美味しいということです。 動物性の油、バター、マーガリン、ココナッツ、パーム油が代表的な飽和脂肪です。飽和脂肪は大体常温では固体ですが、飽和脂肪酸は不飽和脂肪酸に比べて沸点が高く、さらに高い温度で調理することができますので、こんがりしたおいしい料理が作られます。 揚げ物やお菓子、パンなどの味の重要な要素になります。
そして、経済的です。固体なので液体油より流通しやすく、液体に比べて酸敗しにくいため賞味期限も長いです。また、マーガリン、ショートニングは大量生産が可能で価格も安く広く使われています。
前回の話で紹介したアメリカと韓国の指針では、飽和脂肪を減らすことを勧告していて、特に、アメリカは大人の場合は5~6%以内に摂取することを勧告しています。その理由は、心血管疾患の危険性が増加すつ可能性があるという研究結果が多かったためです。(一部ではそうではないという主張もありますが。)
世界保健機関(WHO)及び各国の保健当局や食品機関、医師協会では現在も飽和脂肪を減らしたり、制限する努力をしています。
次はコレステロール。
コレステロールとは体に悪いと思いますよね? 最近はコレステロールの摂取量についてはやや開かれた立場へと転換されているように見えます。
摂取量より、肝から生成されるコレステロールの影響が大きいと見ているためですが、以前は卵の黄身を食べてはいけない、一日に卵を一つ以上食べてはいけない、こんな話がありましたが、最近はそのような制限は必要がないとう方向に向かっています。 しかし、食べれば食べるほど健康に良いというわけではないので過剰に摂取しすぎないようにするべきです。
最後に、待ちに待った不飽和脂肪。
これが今日のポイントです。
不飽和脂肪には脂肪系のエース「エースオメガ3」があります。
似ているものではオメガ6とオメガ9があります。
以下の図をみてみましょう。
- 後ろから3番目に二重結合があればオメガ3
- 後ろから6番目に二重結合があればオメガ6
- 後ろから9番目に二重結合があればオメガ9
あちこちに二重結合があれば多価不飽和脂肪。
一ヵ所に限って、二重結合があれば一価不飽和脂肪。
特にオメガ3、オメガ6の多価不飽和脂肪には必須脂肪酸という、私たちの体で合成できないため必ず摂取しなければならない脂肪があります。
DHAというものを聞いたことがありますか? 一時期、頭がよくなる栄養素だと流行していたそのDHAがまさにオメガ3の一種です。 DHA、EPA、ALAのトリオがまさにオメガ3です。
現代人は食事に比べてオメガ3の摂取が不足していますので、十分に摂取した方が良いです。特にオメガ3は薬でも摂取することができ、摂取することで血液の脂質異常症の数値を低下させる効果があります。
オメガ6. 私たちの体の必須脂肪酸ではありますが、現代人らはオメガ3に比べてオメガ6の摂取比率が高いという研究があります。オメガ6の比率が高くなりすぎた場合、炎症などを誘発する恐れがあるため、十分な量のオメガ3と一緒に摂取した方が良いです。 オメガ3とオメガ6の比率と関連するテーマは追って述べることにします。
オメガ9. このうち、オレイン酸という脂肪はオリーブ油にたくさん含まれています。オメガ9は必須脂肪酸ではありません。
しかし、オメガ9はオメガ3やオメガ6より酸敗が遅く安定的だという長所があります。飽和脂肪の代わりにオメガ9を摂取することが健康に有益だという研究もあります。
結論:
どうせ摂取するなら良い油を摂取しよう。
不飽和脂肪を中心に摂取しよう。
オメガ3はその中でもエースである。
トランス脂肪は避けよう。
飽和脂肪とコレステロールは適正量摂取するようにしよう。
次回はどんな食品にどのような脂肪が含まれているのかをお話いたします。
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