「婚活」について授業 ~ What's Konkatsu?

皆さん、こんにちは。私は何年か前に、私立高校で日本語教師のアシスタントをしていたことがあります。11年生、12年生(日本でいう高2、高3) の生徒に日本語を教えていました。
皆、今どきのティーンエイジャーの男の子という感じでしたが、とても勉強熱心で、いい生徒達でした。進学校だったからかもしれません。(勉強熱心な振りをしていた生徒もいると思います。😅)

wedding_syukufuku.png

12年生(高3)の大学進学を希望する生徒達は、12月に大学入試 (日本でいうセンター試験のようなもの) を受けます。なお、オーストラリアでは1月末に新学期が始まり、12月のクリスマス前に学年が終了します。

第二外国語の入試として、日本語を試験科目に選択している生徒達は、筆記試験とオーラル (Oral) 試験があります。オーラル試験は与えられたテーマにつき8分半スピーチをします。その後、質疑応答の時間が数分あります。テーマは試験の半年前に与えられます。その年のオーラル試験のテーマは「婚活」でした。

第二外国語として日本語を選択している生徒達は、高校を卒業するまでに日本の小学校3年生くらいの日本語レベルと同等の能力があれば単位が貰えます。
「婚活」というテーマは彼らにとってハードルが高いのではないかと思いましたが、既にテーマが決定してしまったので前に進むしかありません。

まず生徒達に「婚活」という言葉から教えなければいけません。「婚活」という言葉は元々あった言葉ではなく、造語だということから教えていきました。日本語のクラスでは基本的に英語禁止なので、「婚活」という言葉を簡単な日本語でゆっくりと順を追って説明していきました。

「婚活」は「結婚活動」が短くなった言葉です。他にも「就職活動」が短くなった「就活」という言い方もありますね。
婚活は、ただ異性と付き合いたいというのではなく、人生のパートナーを見つけるために積極的な行動を起こすことです。例えばお見合いパーティーに参加したり、結婚紹介所に入会したり、婚活アプリで探すという手もありますね。
生徒達には「お見合い (Match making)」という日本語も教えました。そうすると当然ながら「お見合い」と「婚活」の違いは何?という質問が出ました。
「お見合い」は、格式があり仲介人を介して男女が出会う場のことを指します。
一方、不特定多数の結婚希望者がそれぞれのニーズにあった人を探すことを「婚活」と言います。

生徒達にこのことを説明すると、皆びっくりしていました。オーストラリアでは若い男女が集まってパーティーをすることはありますが、生涯のパートナーを探すためにパーティーや合コンをしたり、ネットを活用したり⋯というのことをしないからです。(ただ、お付き合いする相手をネットで探すことはあります。)

また、結婚相談所に入会するために何十万円もかかる、そして高額な会費を払って入会しても成婚率は案外低いということにも驚いてました。彼らにとって ''日本人の結婚観'' はどういう風に写ったんでしょうね。

私も生徒達に教えながら、日本の新たな習慣を学ぶことができて、とても勉強になりました。また、日本語を教えることの楽しさを知りました。
あと、日本語の助詞を教えるのは本当に難しく苦労しましたね。英語は前置詞 (on, at, in など) で言葉を繋げますが、日本語には前置詞がないので助詞で言葉を繋げなければいけません。日本語は世界でも難解な言語のひとつかもしれないと思っています。

party_formal_rissyoku.png

読んでいただきありがとうございました。
Thank you for reading!

H2
H3
H4
3 columns
2 columns
1 column
23 Comments